2020年7月12日までの記事

2020年7月12日

Lib バッテリー、活物質(ELkem 負極用シリコン)、導電助剤 SWCNT(TUBALL) 、CNF 比率 3:1:1(W/V)、Fe触媒除去技術と美粒分散技術が可能性を提示

導電助剤として、CNTは最高である。価格は高いがその中でもSWCNTの導電性は群を抜いている。アスペクト比が長いだけあって、体積膨張を吸収する。特性を考えたら、SWCNTとCNFとの組み合わせが最高である。いずれにしても、SWCNTの解繊が重要である。それを邪魔するのが、Fe触媒である。Fe触媒除去(美粒マグネットモジュール(Patent pending ) を使えば、SWCNTも綺麗に解繊する。それなくして、SWCNTの用途展開も進まない。現実、用途がないから、SWCNTは高価だが、量が使われたら、価格は激減する。半導体や液晶と同じように値崩れが生じるはずである。もともと、鉄にエネルギーをかけて生成しているのだから、製造原価などたかがしれている。一般管理費、安全管理、品質管理等のコストがかかるから高いので、量がでれば、価格は下がり、いずれ、値崩れする。

トヨタよりも時価総額で上回るテスラのEVは、現状400キロ/一回充填である。当然に、サイクルを重ねれば、走行キロも下がる。一回の充填時間もそれなりに掛かる。当然に目標は800キロ/一回充填である。一回の充填時間も下げなければならないし、サイクル寿命も伸ばさなくてはならない。結局、活物質に有効に電子を伝達できるかがキーになる。導電助剤の導電性がキーになる。低コストで、SWCNTが解繊でき、活物質がその中で均一に分散することが、絶対条件となる。なぜ、いままで、できないのか、SWCNTが欠損なく解繊できないからである。それを邪魔しているのが、FE触媒なのである。負極側であれば、Fe触媒がのこってもそれほど問題はない。問題なのは、解繊技術が、お粗末な点である。それが大問題なのである。FE触媒を除去するのが、目的ではない、目的は、SWCNTを費用対効果のある方法で解繊することなのである。そのために、FE除去が必須になるのである。

それが、できるようになるから、CNF/SWCNT/Silicon 合成スラリーは簡単にできた。水を飛ばして、乾かしたら、それなりのシートができる。きれいに、固まる。均一分散されているからである。それこそ、世界が求める電気特性の向上である。CNF、ベースはセルロースである。火であぶれば、炭化する。CNFは基本は絶縁である。だから、導電性をあげるなら、火であぶればいい。もし、アスペクト比が短いMWCNTなら、どうなるか、骨格がくずれて、ボロボロになる。しかし、アスペクト比の長いものは、CNFが炭化しても骨格を維持する。熱伝導性がいいから、解繊されたSWCNTはぼろぼろにならない。つまり、シリコンの体積膨張収縮での熱膨張に十分に耐えることができる。もし、そのために、イミドのようなものを添加すれば、それだけ、抵抗が増えて、効率が悪くなる。FE触媒を除去して、SWCNTを均一解繊して、ネットワーク構造をつくり、その中に、均一にシリコン(活物質)を分散させることができれば、それが理想形なのである。

下記のスライドと顕微鏡写真での動画、テスターでの導電性の動画をひとつにまとめ、YOUTUBEへアップした。興味があれば、みていただけたらと思います。

美粒には、昔、同僚だったマイクさんが、アメリカにいる。高圧装置ももっている。アメリカの化粧品会社、自動車会社、電池メーカー、政府関係とも、ルートをもっている。美粒システムの特許のアメリカでの共同所有者でもある。そこに、美粒ノズル、最先端のモジュールをおくり、また、同じ原料を入手すれば、同じサンプルがアメリカでも出来上がる。理屈よりもサンプルを見せれば、世界は変わると思っている。アメリカ人は合理的である、日本では1000万が評価の上限だとしたら、アメリカなら、その評価の100倍のオフャーがくるかもしれない。半導体製造は、ロジックが決まっている。液晶も今では、ロジックが決まった。だから、日本にはもう勝ち目がない。しかし、電池の世界は何も変わらない。そこを支配するのは、半導体とは異質な分散がキーになるからである。そこは日本のお家芸の所だが、日本人は、手を汚すことを忘れ、現実を直視しなくなった。粉砕から解繊、剥離、乳化への美粒制御が掛かれば、粉砕の考え方も変わるはずである。そこに合理性や市場性があれば、アメリカはそれが正義とみるはずである。

https://www.youtube.com/watch?v=Dz9cOmTKTps&feature=youtu.be

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2020年7月9日

BERYU SYSTEM ダイヤフラム アップデイト

日本が再び分散で優位に立てることができるか、それとも、そのまま斜陽して、外資に経営の主体をゆだねるか、正念場に来ている。下記のスライドにある二つ図の矛盾に気が付いた人は、賢い。張力と動粘性との関係である。これは水であるが、溶媒の種類によっては、これに当てはまらないケースもあるだろう。これが、加温と冷却との関係になる。力をかける前は、張力は下げた方がいい。当たり前である。なぜ、乳化の場合、活性剤をいれるか、水の張力をさげて、油との親和性を増すからである。下記には省いたが、圧力と温度との関係が、飽和蒸気との関係である。大気圧であれば、水は100度で沸騰する。しかし、圧がかかれば、水のままである。温度が140度をこえると、亜臨界領域になる。濡れやすくなる。黒鉛の層間に水が浸透してくる。つまり、剥離しやすくなることである。バンドル凝集が強いSWCNTもその隙に水が浸透しやすくなる。張力が下がるということはぬれやすくなる。それを意味する。しかし、動粘性は逆である。温度が上がれば、粘度が下がってくる。それだけ、乱れやすくなるということである。乱れは、粉砕である。乱流の中にはいれば、飛行機も、建屋も木っ端みじんになる。それをうまく逃がすには、減圧勾配と冷却勾配を制御して、大気圧に解放していくことが重要である。高圧ポンプとノズルの間に熱交換をいれて、温度を上げることは、誰でもできる、ローカルな技術である。もし、水と熱可塑性樹脂と活性剤があったら、加温がその樹脂のTGとTMの中間ぐらいになれば、樹脂は液化しようとする。無溶剤乳化である。昔、美粒はカラーのポリエステル樹脂の無溶剤溶融乳化に成功したことがある。だから、何がキーかわかっている。そのまま、大気圧に放出することはできない。かならず、冷却を通して、外に排出させる。最大の難関は、樹脂のTGをどう通過させるかがキーになる。減圧勾配と温度勾配の制御がMUSTになる。そんなことができるツールなど、世界に美粒モジュール以外にない。

高圧ポンプのシールは大抵、超高密ポリエチレンを使用する。だから、70度以上供給することはできない。140度まで昇温させるなら、高圧下で、温度を上げる必要が出てくる、高圧下での高温状態では内向きに張力がかかる。だから、層状化合物に関しては、水が層間に入りやすくなり、剥離の進行するが容易にすすむと考える。また、バンドルでの凝集がつよいSWCNTをはがすのもこの方法論だとおもう、あとは、美粒モジュールをどう冷却させていくか、どう減圧させていくか、である。それをいいかがげんにすると、ばらつきが激しく、いいものができない。くりかえす。CNTは、熱伝導性に関して、ダイヤモンド以上のものである。しかし、それは均一に解繊されて、それぞれが、同じようにネットワークが形成されてのことである。導電性もまた、同じである。CNTの不純物がとれて、均一に解繊して、均一なシートになれば、導電性、熱伝導性も優れていることになる。均一解繊、それがCNTを活かすすべとなる。

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CNF/MWCNT(FT6800)/Silicon 電極用スラリー 

動画①下記のスライドを動画にまとめています。CNTの均質解繊、その中にSiが均質分散、それがシートの均一性となる。それが、電極用のスラリーの質となる。
 

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画像の説明
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2020年7月1日

Twitter で動画を配信しました。英語で書いてあります。全世界に配信されます。

BERYU SAKAI JAPAN@BeryuJapan

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動画① CNF/SWCNT(TUBALL)シート、燃えない。
動画② CMC/MWCNT (BT1003M) シート、燃えない。

同じ動画をYOUTUBEにもアップロードしました。

https://www.youtube.com/watch?v=1R20vitvDWM&feature=youtu.be
https://www.youtube.com/watch?v=kpQFiZEqohw&feature=youtu.be


2020年6月28日

なぜ、乳化、剥離、解繊が進まないのか、活性剤フリーの乳化や、CNT,CNFの解繊、黒鉛の剥離が進まないのか。

硬い酸化物、それを細かくするのは、粉砕でしかない。しかし、粉砕すれば、粒子はそろわない。そうしたら、どうするか、分級といって、ふるい分けして、均一粒子を作るのである。つまり、粉砕して、排除するという論理なのである。どこの世でも行われる事である。記憶に新しいことでいえば、民主党をぶっ壊して、主義主張の異なるひとを排除した手法である。大体、えげつないことをすると、足元をすくわれるものである。分散技術もそれと同じである。

50年間、分散の技術は停滞している。なぜ、停滞しているのか、多くの人が分散=粉砕と勘違いしている。粉砕は、粉砕しなければ壊れないものに対してのものである。では、乳化はどうしているのか、界面活性剤をつかって、乳化しているのである。だから、設備など、何も変わらない。変える必要もない。固い酸化物、そば粉をひくのとおなじ、すりつぶすか、ぶつけてこわすか、である。乾式や湿式の差はあるが、その手法でいいものだから、変える必要もない。逆に変えたら、困るから、同じ技術でいく。それが、当たり前のようになり、だれも、それに疑問を呈することなどしなくなる。それが実験ツールだから、どこの研究所も大学もそれをベースにして実験をする。だから、何も変わらない。CNFはまだ、いい。いろんな官能基をつけて、解繊しやすいように工夫ができる。日本のお家芸を発揮することができる。しかし、CNTは、一般的に鉄触媒を利用して熱と電気のちからを借りて、生成するものである。粉ができてしまえれば、それが一つの塊となる。だから、それを、ほぐさなければ、どうしようもない。CNTの特性などでてこない。そのままでは、難波の事も夢のまた夢、以下になる。

CNTは解繊しなければ、意味がない。解繊、剥離、乳化に効く力は何か、基本は、せん断力なのである。せん断力は、狭いある長さのある所を、できるだけ速い速度で通過させることで生まれる力である。粉砕は噴流である。車の洗浄につかう、高圧洗浄機と同じ原理である。細い穴から、高速ジェットが噴き出て、何かと当たる。噴流速度が高ければ高いほど、いい。ある意味、乳化、剥離、解繊とは、真逆な発想である。

CNTを解繊するには、できるだけ細いところを、できるだけ速い速度で通過させることである。この理屈は、高校生で習う物理でも扱う簡単なものである。しかし、実際はなかなかうまくいかない。一つはCNT側に内存する問題、もう一つは装置側に内在する問題である。固い鉄触媒とそれにまつわりつくCNTの凝集体がある。それを除去する技術がない。だから、ぶっ壊すしかない。ぶっ壊したら、CNTの機能まで壊すことになる。お手上げである。もうひとつ、制御をかけないと、うまく力が掛からない。これもお手上げである。だから、用途開発ができない。そうなれば、CNTなど売れない。たぶん、何もしなければ、CNTは自然とマーケットから消える。自然淘汰される。CNTが消えれば、CNFの用途もきえるから、同時に消えることになる。CNFこそ、CNTの最大の分散助剤となるからである。

下記のデータは、すべて、径依存性がCNT解繊や乳化のキーパラメータと書いてある。圧力が同じでも径が大きくなれば、不均一さは増えてくる。乳化でいえば、粒子と標準偏差も増えてくる。CNTの解繊であれば、導電性も落ちて、不均一さも増大する。特性が落ちることになる。高圧分散機に関して言えば、製造原価の90%以上は、高圧ポンプ部にある。ノズル部を増やしても、粉砕に使用しなければ、壊れるものではない。壊れなければ、結局安くなる。それよりも、できないものができる方の方が、価値がある。

ここまで、書いても、何人理解できるか、理解しても、普通は慣性に流されるから、なかなか従来の技術から脱却できない。しかし、書かなければ、何も生まれない。ジレンマである。人の命も有限で限りがある。芸や技巧は、一代限り、修行が必要である。人生は残酷である。経験を積んで芸が満ちた時、すぐそこに、見えるのが、この世の終焉だとすれば、これほど、哀愁のあるものはない。これも、ラストセンチメンタル、最後の感傷でもある。

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2020年6月22日

スメクタイト/MWCNT でも、シリコンラバーの上に綺麗にシートができる。防食下地塗料である。鉄を腐食(さび)から守る。これで十分である。

普通は、こんなことは、できない。しかし、それができるのは、解繊分散を制御しているからである。従来の高圧式粉砕機は、高圧ポンプで増圧した流体をノズルに通す。そこからでた噴流を何かにぶつけて、粉砕するというもの。噴流構造は、昭和30年代には、すでに確立していた技術。いまでもその技術を踏襲している。美粒が開発した美粒システムは、高圧ポンプで増圧するという点は同じでも、そのあとが、まるで異なる。似て非なるもので、唯一無二の存在の装置である。CNTの解繊は、粉砕ではない。粉砕は、ノズルの径依存ではない、どちらかというと、径と長さの比率、ノズルの出口角度、噴流でのポテンシャルコアーの到着距離、外気の温度や湿度に左右される。当然に、それはウォータージェットカッターの技術に応用される。繰り返す、解繊は粉砕ではない、どちらかというと、乳化に近い形態である。殆どの人はそのことを知らない。実際に、比較するツールが今までなかったのだから、知る術がないといった方が正解だろう。

このCNT解繊の目的は、インフラの鉄を守ることにある。MWCNTも、解繊されれば、凝集する。いくら、機械で解繊しても、そこに分散剤的なものがなければ、乾燥すれば、割れが生じる。シート化などできない。そこに、処方とのバランスが生まれる。また、解繊しすぎても、CNTのアスペクト比のあるチューブが切れてしまう。粉砕に近い状態になれば、意味がない。すべて、計算され制御されるから、意味がある。出たとこ勝負の粉砕では、固い酸化物の粉砕にはいいが、やわらかいカーボンの解繊にはむかない。

スメクタイトのガスバリア性が効果をうむ。そして、CNTの軽量での膜強度、均一になっているので、熱放熱性は、物質の中で、一番である。当然にMWCNTといえども、導電性はある。後は、塗り方である。そして、もっとも重要なのは、原材料費が、kgに対して1万円以下となることである。kg、10万、50万するような高価な原材料など、少量ハイエンドには使えるが、インフラ用途にはつかえない。もちろん、CNTには対候性がないから、その上から、対候性のある塗料をぬればOKである。鉄は国をまもる。しかし、鉄は錆びたら、ぼろぼろになる。この塗膜には、合成の界面活性剤も樹脂も金属もつかわれていない。今は、まだ、どこも開発途上だろうが、廉価なCNFが市場にでてくれば、CNFこそが、CNTの最良な分散剤となることは、実験結果から明白である。原材料コストがすこしアップするだろうが、CNFを使うことによって、生産技術的なランニングコストが低減される。今は、時間がかかるだろうが、鉄をまもるのは、CNTとCNFになることは間違いない。なぜ、いまもって、まともなCNTとCNFの用途展開がでてこないのか、それは、ともに、解繊しなければならないものを、粉砕していたからである。機能までぶち壊し、人々も夢までもぶち壊しているのだから、本当に情けない話である。

さびが浮いている鉄にぬり、乾かす。その上から、対候性のある塗料をぬる。それを潮にさらされた高温の場所におく。それで問題がなければ、必ず、普及する。鉄は100年守られることになる。もし、CNFも使われたら、カーボンと鉱物とセルロースが、鉄を保護するということになる。今、生きている人が、子孫に残してあげられるもの、鉄をまもってあげることも、その一つだと思う。橋ひとつ、腐食で落ちたら、もう、かけるだけの資産はこの国にはない。ふるさとへとつなぐ橋が落ちたら、もうそこへは、いけない。そこに眠る祖先の御霊も、帰る場所を見失いさまようだけの陽炎となる。

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2020年6月17日

スメクタイト/SWCNT シート、導電性シリコンラバーシートの完成である。

シリコンラバーシート(100円ショップでもうっている)にスメクタイト/SWCNT解繊液をぬり、水を蒸発させる。導電性シリコンラバーシートの完成である。テスターの検出針をおして、抵抗値をみている。10Ωをきれば十分である。スメクタイトは、SWCNTとの分散剤の効果とSWCNTとシリコンラバーの接着剤の機能を備えている。スメクタイトは絶縁である。CNFと同じように、微細にSWCNTの凝集を押さえている。水を飛ばしても、密着性と分散性がつよいため、SWCNTシートに亀裂は生じない。SWCNTが薄膜になっているので、容易にははがれない。後は、用途展開である。この導電性シリコンラバーシートは、なかなか作れるものではない。

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2020年6月15日

CNF/SWCNT 解繊とCMC/SWCNT解繊の比較

シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)の未来について

私は、SWCNT(シングルウォールカーボンナノチューブ)は素晴らしいと思っている。しかし、これも、現状を見る限り、どうすることもできない状態である。誰もが、頭では理解している。しかし、誰も、現実的な解をもっていない。SWCNTは粉である。その粉の状態で使えるなら、何も問題はない。しかし、実際には、強い力でくっ付きあっている。カニステックのような形状である。それをひとつひとつ、はぎ取っていかなければならない。それが、解繊という言葉になる。黒鉛や雲母やベントナイトのようなものは、板状に重なっている。それを一枚一枚、はがす。それが剥離という言葉になる。ガラス瓶を壁にぶつけたら、木っ端微塵になる。それが粉砕である。CNTや黒鉛を粉砕したらどうなるのか、カーボンの粒子となる。カーボンのチューブがバラバラになって、カーボンの粒子となる。カーボンナノチューブの存在を否定していることになる。チューブがボロボロになって、カーボン粒子と混在している状態、現状は、そんなイメージである。それでも、まだ、チューブが残っている分、性能はでているようである。

シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)は、鉄を触媒として、そこを根として、生成する。当然に、SWCNTにはその鉄触媒が残存している。その鉄触媒が、簡単には除去できないのである。残存の鉄触媒の周りに、未成熟なCNTがへばりついている。それが、ひとつの大きな固い粒子として存在している。所詮、カーボンは柔らかいものである。鉛筆は黒鉛とバインダーとで成り立っている。凸凹している紙に鉛筆の芯でなぞる。黒鉛は剥離して、そこに線が書ける。紙に残るのが、剥離した黒鉛(グラフェン)である。黒鉛の上に、セロテープを張る。それをはがす。そのセロテープの面に黒鉛がついている。それがグラフェンである。そのくらい、カーボンは柔らかく、はがれやすいのである。CNTも基本は同じ、細い空間を通過させれば、ところてんのように、それぞれが糸のように解繊されていく。しかし、そこに固い、CNTがまとわりつく鉄触媒粒子があったらどうなるか、細い空間が閉塞してしまう。つまり、解繊できないことになる。だから、どうするのか、遠心力で力をうけたセラミックのボールで壊すことになる。ビーズミルによる粉砕である。それか、それが通過するノズルを高圧で通し、そこからジェット流にのせて、固い壁にぶつけて、ぶっ壊す。それが、高圧分散機による粉砕である。せっかく、いいものをつくっても、ぶっ壊していたら機能まで破壊される。芸がない所作である。SWCNTの用途展開など、生まれる道理がない。10年以上、ほとんど、進歩しないのは、鉄触媒を有効的に除去する方法論が見つからなかったことと、まともな解繊技術に裏付けされた装置がなかったからである。ほとんど、固い酸化物を粉砕する方向に目が向いて、解繊、剥離など、まともに、対処してこなかったからである。なぜなら、ほとんどが、海外からのコピーだから、まともに、国産で分散原理から考えて、装置を組み立てる人など、だれもいなかったからである。だれもが、安直に、粉砕すれば、ものができるものだと、錯覚していたのである。海外製のものを、分解してコピーを作る。それをあたかも自分で創造したかのように宣伝する。系図をたどれば、ほとんどが、人様の技術のパクりである。芸や技術に対するプライドもなくなったようである。

カーボンナノチューブ、解繊すればするほど、アスペクト比が高くなる。ひものような状態になる。そうなれば、絡み合おうとする。ファンデルファールスによる凝集力である。それを阻止するには、外向な分散力が必要になる。それが分散剤である。カーボンナノチュープの3つの特徴は、強度、導電性、熱伝導性である。鉄の90倍とかいわれているが、それは一本のチュープとしての話であり、それはナノの世界だけで、現実的な大きさになれば、鉄の90倍ものの引張強度などでるわけがない。当然にCNFも同じである。現実的な大きさになれば、強度などでるわけがない。鉄の薄いシートは手で切れることはないが、SWCNTの薄いシートなら、手でも破けるものである。他の要素、導電性と熱伝導性に関しては、確かにすごい。それも解繊しなければ意味がない。しかし、CNTを外に伸ばす力、CNTの内向きに働く力に打ち勝つものがなければ、綺麗なシートなどできることはできない。シートに割れが入っていれば、シートとしての価値はない。小さなシートはできるが、巨大なシートができなければ、意味がない。

何かを溶液にいれたら、それが、SWCNTの導電性を邪魔する。SWCNT解繊が均一でないと、分散密度が不均一になる。導電性が場所場所で変動すれば、シートとしての価値はない。不燃性の放熱シートや電磁波を遮断するステルス目的にもなる電磁波シールド、それは、シートでのカーボン密度が均一でなければならない。それに一番適している助剤が、CNFである。分散効率、生産効率を考慮すれば、SWCNTに一番相性がいいのが、CNFである。セルロースナノファイバーである。同じセルロース系で、増粘剤として使用されているCMC(カルボキシメチルセルロース)でも、分散効果はある。しかし、導電性と分散性はCNFより落ちる。もちろん、すべては、費用対効果次第である。

SWCNTの解繊は、将来、半導体型、金属型を分離する技術に直結する。鉄触媒を除去して、粉砕してカーボン構造を欠損させることなく、一本一本、綺麗に解繊することから半金分離の技術はスタートする。それが、何十年後の半導体の原型となるはずである。

SWCNTに一番相性がいいのが、CNFであるが、この国のシステムはなにごとも縦割りで、カーボンを扱っているグループとセルロースを扱っているグループとの接点はない。SWCNTとCNFとがバラバラになっている。そして、世の中にまともに解繊、剥離分散ができるシステムなどない。ここに記した分散手法はすべて、国産の技術であるが、この国は、どうも、いまだに、西洋崇拝がつよく、いいものをいいものとして、評価できない。どこかの有名な大学や研究機関からうまれたものでないと、いいものをいいものとして認知できない。黒船や原子爆弾投下でなければ、この国の体制は変わらないという普遍的な姿勢は、今も同じで、それは、どうすることもできないのかもしれない。

すべては、結果である。「悔しかったらもっといいものを作ってみろ、」と言いたいところだが、そんなことをいったら、大変なことになるから言わないが、そのくらいのことをいっても、何も変わらないのが現実である。未来が必要とするなら、神がそうなるように、何かを動かすものだと感じている。たしかに、SWCNTは、世の中を変えるものだと思っている。さらに、いえば、防食下地塗料としてのナノカーボン乳化、新交通網システム、モニタリングシステムとしてのナノカーボン乳化、これは物質特許をおさえているが、これもすべて国産の技術である。すこしでも世の中に役立ってもらいたいと思うが、どうなるものか。確かに人の命ははかなくて短い。生きていられる間に、利他に生きようとする無辜の人達に新しい技術の芽を伝承できればいいのだが・・・・。果たして、この国にいるのだろうか、それか、青い目をした異人か、肌の色がちがう人たちだろうか。

(2020年6月16日、秋山なおの美粒ブログにUP)

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2020年6月9日

SWCNT/CNF シートの驚異の導電性(抵抗率)。なぜ、それができる、答えはFE触媒を除去したからである。

カーボンファイバー、長さ5cmの抵抗は12.5Ωである。このシートは、厚さ0.03mmで、長さ5cmの場合、抵抗は1.2Ωである。一桁違う。下記のスライド通りである。長さに対しての抵抗も、リニアにちかい。つまり、このシートは均一だということである。鉄触媒が除去されていて、それにまつわりついていたSWCNTのバンドル体(ほぐれない凝集体)がないということである。それがあれば、電子の流れも不均一になり、抵抗となる。SWCNTの導電性をUPするには、Fe触媒を除去して、さらに、解繊を進めるしかない。それが、ネットワークを構築する。SWCNTの3つの特徴、導電性、放熱性、引張強度、それは、FE触媒を除去し、解繊がすすみ、均一なネットワークが構築されてはじめて可能となる。

考え方がすべて逆なのである。FE触媒とそれにまつわりつくSWCNT、SWCNTは合成品だから、かならず、ロットぶれが起きる。Fe触媒とそれにまつわりつくSWCNT凝集体の大きさなど、制御できない。そのためには、FE触媒と凝集体をつぶすしかないと考える。粉砕である。粉砕すれば、本来あるべきまともなSWCNTも壊れてしまう。がん細胞を破壊しようとすれば、正常細胞も壊れるのと同じ理屈である。いずれにしても、SWCNTを活かすには、FE触媒を効率よく除去し、解繊することである。それが純化プロセス、濃縮と同じやり方、そうすれば、抵抗値はもっと下がる。そうすることで、次世代の半金分離、半導体型と金属型の分離が可能となる。次世代の半導体とTIO、透明導電膜の出現である。

スライド5

2020年6月7日

Fe(鉄)触媒除去装置、分散における第三の力。(特許出願中)

コイルの中でスパイラルする流体の中で発生する、連続した磁性体球による回転磁気スピン力、それによって、Fe(鉄)触媒とそれに絡みついたSWCNTをはぎとり、吸着させる。導電性をもつSWCNTがスピンする磁場をスパイラル的に通過すれば、そこに電場がうまれる。それが、分散における第三の力となる。どこに、Fe触媒や圧着したSWCNTが一番吸着しているかは、磁性体球と球との間である。顕微鏡でみると回転スピンして、はぎ取っている様子がわかる。そこにあることこそ、それぞれがスピンしている証拠である。

SWCNTの半導体型、金属型の半金分離の技術を進めるにも、不純物除去とSWCNTの解繊が必要不可欠である。SWCNTにはFE(鉄)触媒が使われる。鉄触媒の量が多いほど、SWCNTとして、より密度がでて長くなる。それだけ扱いにくい。鉄触媒が少なければ、今度は解繊しても解繊密度(比表面積)があがらない。いずれにしても、キーになるのは、いかに、効率よく、安価に、SWCNTから鉄触媒(不純物)を除去し、解繊を進めるかである。

基本的に、SWCNTの解繊は、ノズルの径依存である。美粒モジュールを最適化していれば、ノズルを使っても、SWCNTが壊れることはない。ノズルを使うと壊れるというのは、分散の最適化ができていない点と、鉄触媒が有効的に除去されていないからである。鉄触媒が効率的に除去されていれば、SWCNTは、ノズル径、0.09でも、検証したすべてのSWCNTで詰まることなどなかった。鉄触媒を除去しなければ、前処理をそれなりにしても、0.14mm以下のノズルなど通過しない。除去装置とWノズルを組み合わせれば、前処理を含めて、2-3パス、100Mpaで処理は終わることが予想される。SWCNTが工業的に使えないのは、SWCNTを劣化させることなく、SWCNTの中の鉄触媒を除去する技術がないからである。いままで、鉄触媒を暗黒物質といってきた、除去する原理も曖昧にしてきた。しかし、WITHコロナの時代をむかたえ今、世の中の価値観は一変している。特許もすでに出願して、ほとんどすべてのSWCNTで検証が済んでいる。今、原理を開示しなければ、世の中の人は、興味をしめさない。この手法は、SWCNTを解繊するために、生み出したものである。いままで、SWCNTは、絶対に径0.09mmのノズルなど、連続的に通過などしなかった。かならず、詰まっていた。これでは工業化などできない。廉価に解繊などできない。このアイデアを今後どうするか、試案のしどころである。機器として販売するか、どこかと提携し、技術供与するか、いずれにしても、これは職人技の機器である。

ナノカーボンに対して、装置側からいろいろ携わった。それでも不十分な点があったので、自らナノカーボン乳化を作り上げた。それは、防食下地塗料、インフラのモニタリングシステム、導電性塗料には最適である。インフラ用だから、SWCNTを使う用途はない。MWCNTで十分だし、アスペクト比の長いコバルト触媒のMWCNTもすでに市販されている。しかし、導電性やシート性、放熱性に関しては、SWCNTは群を抜いている。この鉄触媒除去装置を使えば、SWCNTの用途は格段に膨らむ。用途がでてくれば、価格は下がる。付加価値の高いSWCNT関連であれば、加工賃もそれなりに取れる。

SWCNT製造はすでにいいものが出来上がっている、用途研究も、少量では、大学や研究機械でいろいろ、開発されて発表されている。しかし、その次がない。生産技術、コストでつまずくからである。簡単に鉄触媒を除去することができないからである。だから、SWCNTは絵にかいた餅になっている。SWCNTが世にひろまってから、10年以上はたつ。しかし、今現在も用途研究や材料研究をしている。なぜ、いかないのか、すべては、鉄触媒を簡単に安価に、SWCNTの特性を劣化させることなく除去する技術がないからだと私は思っている。自ら手を汚し、機械を組み立てて、ものとの相互作用を感覚的に感受する経験を放棄したからだと見ている。町工場をつぶし、製造拠点を海外にうつし、何かあればいいものを使うという安直な方法を取ったからだろう。汚い仕事は海外からの人、非正規、エリートは、何もしない。昔はだれでもが現場にはいった。しみついた作業着こそが、職人や研究者や技術者のプライドだった。経験は力である。継続も力である。中学を出た人も、高校を出た人も、昔は、町工場で育てられた。働いて夜間の大学をでて、びっくりするいいものを作った人もいた。博士を取得しても、現場にかえり、手を汚して働く人もいた。町工場をつぶし、中小企業のおやじ的な経営者を借金まみれにして追い込んだこの国からは、そんな職人魂はもう育たないだろう。偉くなれば、現場から離れる。現場を離れれば、そこからは、何もうまれない。技術も権謀術数のネタにつかわれる。たしかに、SWCNTはすごいものである。

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2020年6月2日

更なる分散の発想、分散係数kの細分化。美粒SUSノズル、Wノズルボディの有効活用

美粒の発想は、あくまで、美粒モジュールでメインノズルの乱れを押さえる、制御するという発想である。美粒モジュールがなければ、メインノズルから出てきた高速ジェット流は、通常、装置内であれば、壁にぶつかる。その力がつよければ、壁に穴があく。いわゆる、これがウォータージェットカッターである。流速をあげるには、ノズルの長さは最短となる。圧力をひたすら流速に変換するというもの、もし、宇宙の中に打ち出したら、抵抗がないから、ひたすら、何も変化せず、その初速度を守り続ける。大気圧下で打ち出せば、空気抵抗をうけて、飛散し、どこかできえて、空気中の水分と同化する。ノズルの近いところに、通常はインパクトリング(壁)をもうけて、そことの衝突でものを壊そうとする。当然に、作用と反作用があるから、受けた壁も、半分の応力をうける。100Mpa運転したら、50Mpaは、装置内の壁に力を与え続けることになる。疲労で、いつか、壊れる。衝突型は、分散係数は限りなく1にちかい、断崖絶壁である。100Mpaをかければ、分散係数は1から0.2から0.3ぐらいまでになる。当然にいくらでも細分化はきく。分散係数をかぎりなく、下げていくことになる。どこに最適値があるかなど、誰もわからない。やってみなければわからない。やったもの勝である。

粉砕はぶつければいい、だから、圧力が基本になる。ノズル径0.09mmだろうが、0.2mmだろうが、圧力がたてば、(ポンプ能力を上げれば)、出てくる速度は同じになる。ぶつけるのであれば、単位当たりの流速は同じになる。これが粉砕のスケールアップの理論である。径は、ポンプ能力に依存する。だから、ポンプ能力の小さな装置では、ノズル径が狭く、大きなポンプ能力(スケールアップ)には、径を大きくする。圧力を同じにするからである。違いは流量の差になる。ぶつけて壊すのであれば、それでいい。通常、解繊、剥離、乳化は、この理屈どおりにはいかない。もし、そうなるなら、CNFもCNTも、すでに、出来上がっている。膨大な国家予算(税金)を投入して、CNT、CNFの開発をした。CNTやCNFを製造するほうは、いい。しかし、解繊がうまくいかない。うまくいかないから、その次の用途展開が進まない。なぜなら、壊しているからである。10年やっても同じところを回っている。なぜなら、発想を変えようとしないからである。税金が投入されるから、あえて、誰もリスクなど侵さない。だから、できないほうがいい。できなければ、いつかはできるという開発継続の大義名分ができるからである。

高圧領域(50Mpa以上-120Mpa)までなら、Wダイヤモンドノズルを使用する。抑えを美粒モジュールで最適化させる。何も迷うことはない。実験を繰り返し、係数kを変化させれば、どこかに最適値がでてくる。低圧領域なら、美粒SUSノズルと美粒モジュールで十分である。どれだけ、費用対効果があるかである。粉砕しないから、縦の衝突はない。あくまでも横のせん断だけである。美粒のダイヤモンドノズルは、20年ちかく作っている。粉砕で使わない限り、壊れない。美粒は、ノズルが壊れてその消耗品代で、利益を得るというビジネスモデルはとっていない。常に、新しいもの、発想や新しいデザインで勝負しようと思っている企業である。美粒SUSノズル、Fe触媒のMWCNTの前解繊には必ず必要になる。

美粒がつくったナノカーボン乳化、これは、剥離、解繊、乳化作用を最適化させてつくりあげたもの、物質特許を取得している。この国で新しい物質特許など、零細企業が取得することは難しい。なからず、先発技術を特許庁は探し出す。しかし、いくらやっても、先発技術は世界中探してもみつからない。ナノカーボンで乳化させる技術など、世界にないからである。なぜ、それが可能か、装置技術をもっているからである。係数kを変化させて、それが最適化なるような条件を見つけたからである。結果や物ができれば、誰も否定できない。

それは、黒鉛を剥離させて、グラフェン化させる。CNTを解繊させて、グラフェン乳化膜を強化させ、その乳化粒子の合一を阻止させるもの。CNFは、バインダーである。初期の分散向上、乳化助剤としての作用である。CNFは細かいから、ナノカーボンの導電パスを阻害しない。最高のものである。また、乳化は、3次元構造である。だから、塗料としては最適である。粒子として作用するから、浸透、含侵する。乳化でなければ、ものは懸濁状態である。それはファイバーだから、表面上に、伸びるだけである。そこに接着剤がなければ、はがれ落ちる。ナノカーボン乳化は、ナノカーボンで油を囲っている。そこに、界面活性剤はない。囲うのは黒鉛、薄層化したグラフェンである。だから、疎水性ならどんなものでも囲いこむ。油脂、ブチル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン、非極性溶剤(トルエン等)、だから、錆びた鉄の上にぬれば、腐食は抑え込める。何かの添加剤を加えておけば、錆びた鉄への密着性、接着性は向上する。その上から対候性のある塗料をぬればいい、鉄は、塩害から100年以上、守られることになる。

アフターコロナ、コロナ時代と同じことをやっていたら、どんな会社も斜陽する。常に、新しいものをもとめ、開発していかなければ、この国の未来はない。コロナとの共存時代に、従来の発想でいけば、アウトになる。新しいものを提案して、変えていかなければ、どんな企業もアウトになる。何もせずに朽ちていくよりは、新しいものを提案して、誇り高く散っていった方がいい。コロナであっても、人の寿命はいつか尽きる。希望を未来につなげるには、新しい発想で、新しいもの(システム)を作り上げていくしか方法がない。

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2020年5月31日
美粒分散技術、最終章、Wノズル(ボディ)

ある意味、シングルウォールナノカーボンチューブ(SWCNT)をより効率的に解繊するためにつくったものである。Fe触媒(不純物)を除去しても、綺麗に解繊できなければ、次の半導体型、金属型の半金分離には工業的にたどりつけない。次世代の量子コンピューターには不可欠な要素である。50年後、100年後の未来は、ここから始まる。SWCNT以外の分散にも有用なツールであるのは言うまでもない。

下記の表を見てもらったらいい。数式らしきもので、表せば、このようなものになる。ノズルとモジュール、仮にノズル3種類、モジュール5種類を備えたとしたら、30通りの組み合わせが存在する。それに、圧力、パス回数、ここには明記しなかったが、温度勾配が結果に作用する。それは、組成側条件、(分散力、粘度、密度)条件にも影響を及ぼす。非常に複雑である。従来の発想では、ある分散係数kは、一つの装置がある固有値で支配されているというものである。Aという装置は、ある限定したkで支配され、Bという装置は、ある限定したkで支配されているということである。高圧分散機に関しては、可変できるのは、圧力やパス回数といったものだった。その幅の狭いところを、うまく通過しなければ、いい分散は生まれなかった。実際に、うまく言ったケースもある。しかし、それはたまたまそうなったからで、初めからわかって作り上げたものでない。だから、次がでない。CNTもCNFもまともな解繊ができない。その最たる例が、SWCNTである。FE触媒によって、SWCNTは作られる。FE触媒の量や大きさを制御することは難しい、そこに融着したもの、圧着したCNTは、固くなっている。ロット差の中にも、それが不均一になっている。SWCNTも合成品である。そこには必ず不均一な場が存在する。それを完璧に制御することは、難しい。すべてに対して、ゆらぐ不確定性的な誤差が存在するからである。

FE触媒を、美粒がつくった暗黒物質除去装置でとったとしても、そこには、必ず、取り損なったものが出てくる。一個あったとしても、これは許されない。仮に、生産ラインで100リッター運転していて、ノズルがつまったら、アウトだからである。ものごとには、例外がある。しかし、それが対処できるなら、そういう対処をしなければならない。それがフェールセーフの考えである。CNTの解繊は、明らかに、最小径がきく。美粒ダイヤモンドノズル009が現状、最強である。暗黒物質除去で、FE除去したとしても、確率的に009は詰まる可能性がある。Wノズルで、その前に、0.15-0,18のノズルを入れることである。もちろん、それを一ついれることで、美粒モジュールにも影響を与える。一段、大きめの美粒モジュールを付けた方がいいかもしれない。それによって、美粒分散係数kが変化するからである。

ものづくりとして、これから、分散が非常に重要である。1+1=2という、一つ固定したら、ひとつの解が自動的に決まる世界ならいい。因果関係が見えるからである。これが今までの世界観であった。だから、コピーができた。原料はわかっている。装置もわかっている。求める解もわかった。プロセスがすべて丸裸状態であれば、製品はどこでも作れる。それが、値崩れした製品、かつて日本が優位に誇っていたもの、もう、そこにしがみついても未来はない。今、中国で作られた製品も、今度はアフリカや南米で同じことが起きる。なぜ、コロナでこんな状態に世界はなったのか、それと同じである。コロナの恐ろしさは、発症する前日ぐらいに、人に感染させる力のピークがあるからである。発症したなら、隔離すればいい。しかし、発症する前だから、だれが、コロナを発症させる力をもっているかわからない。人をみたら、コロナ感染者とおもえと、考えない限り、自分が感染しないとは言い切れない。わからないからである。それを対策するのは、どれだけ、多くの人にPCR検査等をおこなって、自分が白か黒かを見極めなければならない。無発症で感染している人を隔離することが、重要だからである。分散もそれと同じである。複雑なのである。どれが、いいかなど、どの因果関係が成立するのか事前にはわからないのである。だから、可能性を追っていくしかない。それが美粒分散係数kの追求である。ノズル3個、モジュール5種類よりも細分化可能である。ノズル5個、モジュール8種類にしたらいい、その場合は、960通りの組み合わせが存在する。圧力が同じでも、960通りの答えはそれぞれ違う。なぜなら、kが異なるからである。もちろん、それに、組成側の条件がでてくる。(分散剤、粘度、密度等)それをかけ合わせたら、膨大な数である。当然に結果は全部ちがう。

最初から因果関係がみえていたら、実験などいらない。コンピューターでシュミレーションして、それどおりつくればいい。現実的には、そうはならない。コンピューターがシュミレーションできるのは、実験データが必要だからである。AI将棋と同じである。いままでの棋譜のデータを打ち込んでいるから解析できるのである。天気予報も同じである。天気予報の精度は観測データ地点の多さとその時のデータ量に比例する。

国はナノカーボンだ、ナノファイバーだと、巨大な投資をしてきた。CNTもCNFも、パットしない。導電助剤としてのCNT、うまく解繊できない。なぜなら、ツールが同じだからである。限定されたkの中でやっているからである。従来のkの範囲でできているなら、もう世界は変わっている。日本は、HV車、EV車で満たされて、原子力発電にたよらない自然エネルギーを利用したスマートシティになっている。しかし、そうはなっていない。すべては飽和状態である。たしかに、日本のHV車は、すばらしい、限界点まで近づいている。中国はEV車といっても、正極に鉄触媒が混在しているから、発火事故が多くでている。安全性の問題である。

ものづくりの基礎は、分散である。それはkの追求である。その因果関係をみつけるには、実験を繰り返し、データを積み重ねるしかないのである。それで、頭のいい人は、ノーベル賞級の発見をそこから得るのである。全国の高等専門学校や大学の理工学部、農学部、薬学部等に、この装置を置くことである。そこで、基礎実験をして、分散という複雑系の不思議さを見てほしいのである。それこそが、30年先、50年先の日本のものづくりを支える叡智となるはずである。

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CNFとCMCとの分散力の違い。

下記の資料は、CNFとCMCとでの分散力の違いである。乳化と分散系とを分けた。油が入っているかいないかの差である。この油はサラダ油である。したがって、導電性には、不純物して作用するようである。これが、分散係数kを下記にしめす通り行った実験結果である。明らかに、この評価基準だけをみれば、油をいれない方がいい。しかし、油もシリコン油、ブチルゴム、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、非極性溶剤等をナノカーボンで包み込む用途もある。導電性だけでなく、別な機能を付加したい要求もあるだろう、その場合は、ナノカーボン乳化の方がいいはずである。これはあくまで、CNFとCMCとの比較を導電性という点でみたもの、それも、美粒の評価基準に照らしてみたものである。この実験からみれるのは、分散性がいいのが、CNF0.4%>CMC1%>CMC0.4%ということである。CMC1%>CMC0.4%というデータはないが、これは、いままでの実験データをもとにして導き出したものである。そして、これから読み取れることは、CMC1%とCNF0.4%との力の差が、美粒の高圧条件で0.09の径で100MPa.2パス相当の力に相当するものであるという点である。それは、現実的にものすごい差である。詳細は美粒の方からはいえないが、このCNF、相当費用対効果のあるものである。

予断だが、CNF0.4%で100Mpa2パスの顕微鏡写真を見てほしい。そこに配合されていたのが、一般の膨張黒鉛である。大きさは5ミクロン以下のものである。もし、剥離されていなければ、黒鉛の暑い層が黒々と写真につつっている。乳化ではない、分散の写真である。ではそこに見える透明感のある粒は一体何かということである。これが剥離した黒鉛、つまりグラフェンである。だから、2△100MPa(0.09)の条件なら、解繊されたCNTやCNFが、黒鉛の層間にはいり、インターカレーションを起こしたもふしぎではない。それが強い導電性をしめす理由かと思う。

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2020年5月21日

CNFナノカーボン乳化における CNT(カーボンナノチューブ)の種類と状態の差によって、導電性が変わる点。

下記のグラフは、世界で初めてのデータだと思う。ここで使ったのは、3種類のMWCNTである。コバルト触媒である。グラフの横軸は、珪藻土の板にぬった回数である。乾いたら、測定して、また塗るという作業である。回数は、CNTの厚みとみてくれたらいい。当たり前だが、厚くなれば、それだけ電気が通りやすいことになる。カーボン量はほぼ一定である。凡例で示されている75Mpaは、美粒のスペシャルモジュールを使っている。美粒は常に生産技術を意識している。従来のように、前処理も含め4回のパスで終了している。100Mpaと書いてあるのは、75Mpaで終了したものをつかって、美粒のダイヤモンドノズル009をそのスペシャルモジュールの前に連結して、100Mpa、1パスしたものである。ダイヤモンドノズル009は、最強のノズルである。CNTの解繊には、明確に効く。従来の高圧分散装置では、破壊や粉砕の哲学で作られているから、ノズルをつけたら、CNTがおれて使えないということになっている。それが先入観となって、CNTの解繊が停滞していることになっている。きちんと制御してやれば、ダイヤモンドノズル009は、最高のツールなのである。後ろをどういう風なものにするか、それは入れる原料との相互作用で決まることになる。コバルト触媒のMWCNTなら、一度綺麗に解繊されたら、ダイヤモンドノズル009は通る。鉄触媒のMWCNTなら、不可能である。ビーズミルでつぶすか、超音波で長時間かけて、それなりの解繊でごまかすかしかない。また、鉄触媒のSWCNTなら、まず、ノズル009など通過しない。しかし、鉄触媒を除去してやれば、SWCNTは柔らかい物なので、ノズル009は通る。もちろん、ノズルの後に、制御をかけてやらなければ、SWCNTも折れて、意味がなくなる。

このグラフでみるように、やはり、最強なのは、SWCNTである。Fe触媒があるから、ダイヤモンドノズル009は使えない。しかし、75Mpa でも、最高の導電性を示している。MWCNTだけの領域では到達できない世界である。そのFe触媒の鉄を除去すれば、さらに、導電性はよくなる。凡例の⑨がそれである。もし、美粒の最強ダイヤモンドノズル009をつかって、100MPa-120Mpaをかけて、解繊すれば、⑨の導電性よりもさらに良くなることが示唆される。

実際に、Fe触媒を除去したSWCNTを配合したナノカーボン乳化、導電助剤として、電極間の抵抗値を測ると、現在いいと言われているものに比べても、3桁結果が良くなっている。コロナで時代は変化するだろうから、いずれ、どこかで商品化されてでてくると想像している。

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2020年5月10日

CNFエマルジョン、化粧品のクリームを作る。CNFが界面活性剤となる。化粧品の製法としてトップの乳化技法。CNFエマルジョン、スメクタイトエマルジョン。

美粒はかつて、化粧品を製造販売していた。装置から処方開発、そして自社での販売である。とある事情で、製造設備、一式、断腸の思いだったが、破棄した。しかし、その関連するソフトおよび経験は、美粒に残っている。だから、化粧品のクリームや乳化物を界面活性剤を使用することなく、開発するノーハウは、世界でもトップクラスのものだと自負している。もちろん、化粧品は効果効能がないものだし、また、いいものが必ずしも売れるとはかぎらないものが化粧品でもある。世間ではあまり知られていないが、化粧品の広告宣伝基準は、普通の感覚とだいぶずれている。いまでも、厳格に守られている。効果効能がないから、性能はうたえない。何か肌にいいもの、つまり、効果があれば、それは医薬品になるから、それは表現できない。宣伝できるのはイメージが主になる。だから、化粧品の中身はほとんど進歩しない。安全性が担保された原料と界面活性剤と40年前からほとんど進歩していない乳化釜がメインである。40年前と今の設備との違いは、サニタリー性の向上、バフ研磨技術の向上、自動化ラインの向上だけで、根本的な乳化手法は、変わらない。変わるのは、目新しい保湿成分、効果が緩和的にしか期待できない美白成分を入れるだけである。なぜ、緩和的なのか、劇的に効けば、当然に副作用がでてくる。賠償問題にまで発展する。だから、化粧品は進歩しない。よほど、安全性が担保できなければ、使えない。だから、基本処方は同じ、界面活性剤と乳化釜、売れるか売れないかは、広告宣伝費次第、訪問販売であれば、組織力次第、だから、中味がほぼ同じで容器とパッケージ次第で価格は変動する。原価は、100円ショップでも販売できるものだから、たいしたことはない。営業力があれば、どんなものでも売れることになる。通販チャンネルの見せ方、話方しだいで、月間の売れ方もかわる。とんでもないセレブの世界がそこにはある。

新型コロナでインバウンドは減少した。化粧品の爆買いも止まる。マスクとソーシャルディスタンシング2mはしばらくは活きてくる。イベントも減少するだろう。化粧品もメイクアップから、基礎化粧品へと比重が変わる。新しいものが、市場は欲するはずである。何か、市場としてインパクトのある言葉が必要になる。そういう意味では、CNFは、CNTとならんで、国策キーワードである。CNFの用途展開を、経産省は求めている。CNFを乳化剤としてもちいて、本格的なクリームを製造できる技術など、いままでにない。もちろん、美粒の技術を使えば、スメクタイトも同じような機能がでる。相乗作用が期待できる。とくに、合成の界面活性剤を使用することなく、CNFやスメクタイトで乳化できるとなれば、ヨーロッパやアメリカの化粧品会社は、必ず興味をもつ。日本の化粧品会社は保守的で官僚的だから、なかなかうごかない。化粧品の王道は、クリームである。基礎化粧品の花形である。CNFで乳化する。その塗布した感覚、官能性と延展性は、やはり異質である。容器につめて、サンプルを出してもかまわない。後ろのスライドに明記した原料名があれば、それで十分、化粧品としては通用する。化粧品は、イメージである。合成の界面活性剤のイメージは、石油である。CNFは何かといえば、セルロース、樹木である。グリーンのイメージである。そして、日本というオリエンタルのアニメ文化、ヨーロッパの女性は、CNFを活性剤につかった乳化物に興味をしめす。その官能と延展には、異次元の魅力を感じるはずである。それに触発されて、スメクタイト乳化にも関心がいくはずである。

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2020年5月10日

導電性の比較、CNFナノカーボン乳化SWCNT入り、鉄触媒の影響

炭素繊維の導電性がひとつの指標となる。長さが5cmの時、12.4Ωがひとつの基準値となる。CNFナノカーボン乳化は、塗料なので、炭素繊維とは同一には扱えないが、ただ、それと比較すれば、特性的な性能がどれくらいかわかりやすい。導電性の特性を注視するのは、今であれば、電池である。電池の性能を律するのは、やはり導電性である。電極、活物質、導電助剤等あるが、どこか一つでも導電性が劣るところがあれば、そこがボトルネックになる。下記は、珪藻土にCNFナノカーボン乳化SWCNTを配合したものと、CNFナノカーボン乳化SWCNTを配合したもので、その鉄触媒を除去したものの比較である。長さは5cmである。その間の抵抗をみる。これは塗料なので、上塗りが簡単にできる。1回塗り、2回塗り、層をあつくすれば、それだけ導電性はあがる。その比較である。この導電性の下限値は、CNFナノカーボン乳化のSWCNTの配合比と解繊圧力、回数に影響される。SWCNTの配合比をあげて、解繊圧力をあげて、パス回数をあげれば、下限値は下がる。あくまで、プロセス圧力75Mpa、4パスというのが、ひとつの条件である。SWCNTの鉄触媒(不純物)の残存は、導電性に影響を与える。また、それと同時に、正極の導電助剤には鉄は基本的にNGである。鉄がイオン化したら、リチウム同様に、負極側へいく。負極側へ鉄が徐々に析出してくる。ショートがおきたら、アウトである。確かに、MWCNTとSWCNTとの導電率の差はある。解繊時での比表面積が異なるからである。問題はコストである。低コストのSWCNTは、鉄触媒の残差のぶれがある。SWCNTの製造管理を改良しても、鉄触媒は残ることになる。当然に、乾いて粉体になれば、かなりの凝集力があるため、鉄の残差は普通ではとれない。ここがひとつのボトルネックなのである。

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2020年5月6日

導電性の比較、炭素繊維とCNFナノカーボン乳化(導電性塗料)

下記に実際計測したのが、標準的な炭素繊維の導電率(抵抗値)である。それと、CNFナノカーボン乳化の導電率との比較である。導電率は、長さとの相関と厚みとの相関がある。このCNFナノカーボン乳化は、4度塗りである。もっと、ぬり、厚みを増やせば、導電率は上がる。(抵抗値は下がる)。特に、このCNFナノカーボン乳化は、SWCNTを少量配合している。しかも、Fe触媒を除去するシステムをつけて、美粒システム 75Mpa 4パスで終了している。前処理は、手撹拌程度である。費用対効果からみて、導電性塗料としては、最強だと思っている。これは、できるもの(量産可能)である。特に、多孔質の珪藻土やコンクリートには、最高である。水分が中にはいり、あっという間に乾いてしまう。当然に、塗料であるから、何かあって、切れたら、その上からぬれば、導電パスは簡単につながる。インフラのモニタリングシステムには最高のはずである。

炭素繊維には、強度では負けるが、塗料であるから、その簡易性からみれば、導電性、放熱性、遮断性等は、炭素繊維よりは、優れていると思っている。SWCNTを単独で解繊しようとすれば、それ以上の力が必要になる。そして、凝集力が強いから、なかなか他の基材と混ぜることは厳しい。なぜ、これができるのか、粉砕が機能するようには、制御していないからである。粉砕や破壊を抑止して、解繊、剥離、乳化が、機能するように、システムを作り上げているからである。何か、難しいことのように感じ、システムが高価なような感じがするが、エネルギー効率からみて、間違いなく、世界で最安値のシステムである。それに、少量の世界ではSWCNTはすばらしいとわかっていても、SWCNTに含まれる鉄触媒(暗黒物質)を、簡易的に除去するシステムがない。それで、SWCNTは汎用化しない。SWCNTから鉄触媒をとれば、確実に導電性は上がるのである。

確かに、電池の世界では、活物質はいいとしても、改良したい点が、導電助剤なのである。当然にコストがひとつのキーになる。導電性を考えれば、カーボン剤を使うしかない。これも、質量あたりに対する導電率がキーになる。体積密度が同じなら、導電率のいいものの方が、電池としてはいいことになる。その点、確かに、SWCNTは優れている。しかし、不純物(鉄触媒)があれば、正極の導電助剤にはつかえない。費用対効果からみれば、下記にぬったCNFナノカーボン乳化(Fe触媒レスSWCNT配合)のものが、今後の電池の正極、負極の導電助剤になるはずである。また、そのまま、正極、負極用の活物質をいれたら、それで電池は完成する。EV車の効率は上がる。

実際に、CMCをつかって、ナノカーボン乳化(Fe触媒レスSWCNT配合)で、電池を作ったところがある。詳細はいえないが、従来と三桁導電性が違うということである。もちろん、CNFをつかえば、さらに、導電パスはよくなるから、さらに、効率は向上するはずである。MWCNTもコバルト触媒でいい物がでている。用途が膨らめば、コストは下がる方向である。現状、新型コロナウイルスで、世界は動けないが、日本、ヨーロッパ、アメリカの規制や自粛が緩和されれば、技術革新はうごく。意外と暗黒物質除去装置(SWCNTの鉄触媒除去)、あまり知られていないが、電池に関しては、キーになる予感がする。すぐれものだと、評価せざるを得ない時がくると思っている。

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2020年5月4日

CNFスメクタイトナノカーボン乳化、防食下地塗料 

インフラの基本は、鉄とコンクリートである。残念なことに、空気があれば、鉄は錆びる。水の中にも空気が溶け込んでいる。だから、鉄に防食塗料をぬる。しかし、樹脂であれば、必ず、強いところと弱いところがでてくる。均一ではないからである。また、無機でも有機でも必ず溶媒との界面が存在する。濡れがわるければ、分散剤が必要になる。そこに、気泡があれば、そこから、応力がかかり、亀裂が入る。

CNFスメクタイトナノカーボン乳化を防食下地塗料とした場合のモデル構造は、CNFとスメクタイトにある。ここで使用するCNFは陰イオン性官能基をもっている。鉄陽イオンがあれば、鉄と結びつく。また、スメクタイトは表面がマイナスに帯電しているため、陽イオンを吸着させる。CNFスメクタイトナノカーボン乳化の水が飛べば、鉄との表面には、スメクタイトとCNFが付くことになる。スメクタイトにはガスバリア―性がある。腐食した鉄表面には、CNFが入り込む。ナノカーボンの油滴は、ブチルゴム・硬化剤かエポキシ樹脂・硬化剤である。その無数に分散された油滴が比表面積を上げる。油を剥離した黒鉛で包、その周りを解繊したCNTが囲っている。ナノカーボン乳化であるから、界面活性剤は使用していない。油が疎水系なので、剥離した黒鉛が、まず油を包込む。下記の資料の写真をみればわかるように、ブチルゴムとエポキシ樹脂では、出来方が違う。他の条件は同じである。

これは下地塗料である。雨、海水にさらされてもいいように、その上から、樹脂が有機や無機塗料が必要になる。どうすれば一番費用対効果があるかは、これからは試行錯誤である。鉄が錆びなければ、インフラは100年以上持つ。

CNFスメクタイトナノカーボン乳化、構成する要素は、6個しかない。水、CNF、CNT、油、黒鉛、スメクタイトである。これを、五行に割り振ってみた。なぜ、これができるのか、それは、それぞれの特性を相生させ、秩序をもって共生させるからである。そして、万物は時間とともに消滅し、また、生成する。人も社会もこの宇宙もまた同じである。それが、美粒の分散哲学である。乱せば破壊する。機能まで壊す。分散機で、圧力を上げる。撹拌機で回転巣数を上げる。200Mpa、300Mpa上げてどうなる。周速を20m/sec以上で、形状を大きくしたら、ぶれるから、シールをがちがちにする。摩擦熱がすごいから、主力回転の動力以上の冷凍機がシール冷却に必要になる。本末転倒である。重要なのは、秩序と制御、CNFスメクタイトナノカーボン乳化、75Mpa 3パスしかかけていない。圧力をあげたら、いいものができる。しかし、それ以上あげれば、特殊性になる。汎用にするには、上限が75Mpaぐらいで押さえなければいけない。上限を75Mpaにしたから、知恵がでてくる。新たな組み合わせが生まれる。

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2020年5月3日

CNFエマルジョン & CNF/Smectite エマルジョン

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世界初の試み、CNFエマルジョン。美粒が作り上げたエマルジョン。

1.リン脂質乳化(レシチン乳化):プロスタングランリポ化製剤。
2.ポリエステル無溶剤乳化:ポリエステルカラートナー技術。
3.スメクタイト乳化
4.ナノカーボン乳化(特許)
5.CNF乳化 

すべて、美粒の分散哲学に基づいて構築した美粒乳化分散システムで造られたもの。
合成の界面活性剤は強い、だから、回転式のホモミキサー程度で乳化できる。
しかし、上記のものは、それではできない。乱れを制御するという発想がなければできない。
すくなくとも、ナノカーボン乳化はできない。